痛めた筋肉を歩行から分析

今日は専門らしいお話を一つ。

私たちの職業は運動学とか歩行などの動作を分析できるというのが長所だと思っています。

 

ということで今日は歩行分析を筋肉と合わせてご説明したいと思います。

 

さて、歩行というのは万人に共通しているものです。

皆様もご存じですよね。

 

今日の話は『歩行』を面白いようにとらえられるものなので、少し難しいかもしれないですけど興味がある方は頑張って読んでみてくださいね。

 

歩行というのは片方の足で後ろに蹴って、片方の足は前方に接地して、今度は逆という繰り返しになります。

 

そして、今日のワンポイント歩行分析として、

右足と左足を以下のように定義付けます。

 

①後ろへの蹴りだしが長いほうの足を『蹴りだし脚』

➁足を前に出す方が長いほうの足を『踏み出し脚』

 

要するに『蹴りだし脚』は後ろにしっかり蹴るけど、そのあと足を前に出すのはそれほど前に出さない足。

『踏み出し脚』は前にしっかり足を出すけど、後ろにはしっかりと蹴らない脚という感じですね。

 

何となくわかりますでしょうか。

まあ、あくまで相対的なのですが、観察するポイントとして自分のどちらの足が『蹴りだし脚』で、どちらの足が『踏み出し脚』なのかを分析してみましょう。

 

そして、次はタイトルの筋肉と絡めて話をしていきます。

 

まず、『蹴りだし脚』は後ろに蹴るので、当然ですが後ろにしっかりと蹴る筋肉を使います。

つまり、お尻の大殿筋とか、ふくらはぎの腓腹筋とかです。

 

そして『踏み出し脚』は前に足を頑張って出すので、

股関節を曲げる筋肉やつま先を上にあげる前脛骨筋などをつかいます。

 

ちょっと下の図を見てみましょう!

入谷式足底板(基礎編)より引用

この図は歩行のどの時期にどの筋肉を使うかを表したものです。

つまり、痛めた筋肉があるとすると、その筋肉は歩行中のどのタイミングでよく使われるのかを考えます。

 

例えば片方のふくらはぎの腓腹筋が疲れやすい・痛いとしましょう。

 

そうすると、一つの原因はその足が『蹴りだし脚』で頑張りすぎていることが原因です。

 

そうなると、『蹴りだし脚』の期間を短くしてあげるなどの工夫が必要になります。

 

ほんの一例しかご説明していないのですが、

慣れてくるととても面白いですし、これほどわかりやすいことはありません。

 

右のお尻の大殿筋が痛いと聞くだけで、

「あ、右足の蹴りだしが長いのかな?蹴るときに何か無理をしないといけない理由があるのかな?」

それとも「右足をつくタイミングで負担がかかる体重のつき方をしているのかな?」と予測して考えられるようになります。

 

慣れるまでは難しいですけど、

試す価値はあります。

 

理学療法士向けの話になりましたが、イメージだけでもつかんでもらえたら幸いです(^^)